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【活動体験記:相馬市「寺子屋」第1期D班(2014年6月28日~29日)】

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6月最後の派遣は悪天候の中となりました。相馬では幸いにも何度か強い雨に降られたのみですが、中通りでは警報も発令されていたようです。 さて、今回参加した東大生は、過去にも相馬でこの活動に参加した経験のある学生が3人と、今回が初めての参加の学生が4人です。筆者自身も3ヶ月ぶりの相馬となり、自分のことを覚えていてくれる子どもたちとも再会できました。 子供たちも昨年度から引き続き参加している子や、今年度から初めて参加する子など様々ですが、今年度ももう4回目ということで、みな慣れてきた様子でした。子どもたちの学力レベルは様々ですが、みな高い学習意欲を持って勉強しており、休憩時間になっても手を休めない子が散見されるほど。部活動の大会が本格化する時期のようでしたが、練習後に少し遅刻して来た子どもたちも懸命に机に向かっていました。(寺子屋の子どもたちは、部活動もとても頑張っている子が多いです!) 学習会(日曜日の部)の様子 昨年度と比べると、土曜日の部と日曜部の部に分けて開催するようになったことで、それぞれを小規模な会としてより個々の子どもと密に接することができたように思います。ボランティア事業としても、個人の経験としても、長く継続することで信頼関係を築いたり新しい視点を発見したりしていくことが大切なんだな、と改めて実感しました。今後も学生や子どもたちの意見を取り入れながら、さらにより良い学習会になっていけば良いなと思います。 参加学生7名、活動場所にて 今回も参加学生7名も、教養課程生から大学院生まで、学年・所属・出身は様々です。宿泊所やバス車内で、それぞれのボランティアに関する思いから、出身地や専門分野、趣味などの話題まで、大いに盛り上がり、活動後の時間で市内観光なども楽しみました。 参加学生どうしの交流も、この活動の醍醐味のひとつです。 (文学部・4年)

【活動体験記:相馬市「寺子屋」第1期B班(2014年5月31日~6月1日)】

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1日目は相馬市生涯学習会館で、28人の中学生に対して疑問点やつまずきを少しずつ教えて廻る形で活動しました。生徒達は初めこそ緊張していたものの、東大生が話しかけると返答や質問など素直に応じてくれたのが印象深かったです。2日目はLVMHアートメゾンで、10人の中学生に対して1対1の形で勉強を見ました。基本的に全員席に座って活動していたため、1日目に比べて生徒達の進捗状況を把握しやすく、また陽の光に溢れた明るい施設だったこともあり、終始和やかに進んでいきました。両日とも市内の中学校から1~3年生が集まり、それぞれ宿題や自主学習を進めていましたが、3年生の多くは近く実施される実力テストに向けて1・2年次の学習内容の復習に勤しんでいました。 私達は、席を立ったり大声で騒いだりすることなく全員が3時間集中して勉強に取り組んだり、部活や練習試合で疲れているはずなのに遅れてまでも参加したりする相馬市の中学生の姿に驚き、感心しきりでいました。しかしその一方で、教育委員会の方のお話にもありましたが、恥ずかしがって自ら東大生に話しかけることをあまりしない消極的な部分も感じとりました。筆者自身相馬市の出身で、昨年は教育実習で相馬市の高校を訪れましたが、その際に「相馬市で育った子ども達は基本的に内向きでおっとりしているため、目の前に流れていく情報に対して受け身の姿勢になってしまい、自分に必要な情報を掴もうとする力が大きく欠如している」という意見を指導教官から頂きました。また、ゆったりとした風土の相馬市は昔から情報が入りにくい特性を持っているため、子ども達はなおさら積極的に外の世界から情報を得ていく必要があると思います。震災が起きてこの問題がより顕在化した今、そのような力をどう子ども達に身につけさせていくのかが、今後の相馬市の教育をより良いものにしていく鍵なのではないかと思います。その点東大生と交流できるこのボランティアは、子ども達が教育を通して外の世界から情報や刺激を得られる貴重な機会であり、学習面だけでなく子ども達にとってより深い部分においても、大きくプラスに働くのではないかと思います。(今後このボランティアに参加する東大生の皆さんにこの点を留意していただきたいと思い、 記しました。) 最後に、支援活動の時間以外でも、教育委員会の方や宿泊場所「さくらビル」の管理人の

五月祭講演会「復興支援とまちづくり」開催しました

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 ご報告が遅れましたが、去る5月17日(土)、第87回東京大学五月祭において、東京大学法学部准教授・米村滋人先生講演会「復興支援とまちづくり」を開催しました。約40名の方にお越しいただき、盛会のうちに終えることができました。 米村滋人先生(東京大学法学部准教授・医師) 第1部:米村先生ご講演  第1部では米村先生にご講演いただき、「東北の被災状況と現在」「震災ボランティア活動の概要「大学のかかわり方・学生のかかわり方」という3つの柱にそった、たいへん興味深いお話を伺うことができました。 第1部の様子  震災から3年以上が経ちましたが、まだ被災地の復興は途上であり、ボランティアは必要とされ続けています。一方で、必要とされているボランティアの「質」が変化しており、多人数・単発型で行う匿名の支援から、少人数が継続して同じ地域に足を運ぶ顔の見える支援が中心となりつつあります。  そうしたなかで、学生はその時間的余裕や機動力を活かし、ボランティアにおいて重要な役割を担う可能性を秘めています。一方で、入れ替わりが激しく、活動の質にばらつきが大きい学生の活動には課題も多くあります。大学は、社会との結節点としてのボランティア活動に積極的に取り組み、学生の活動をサポートする枠組みを作る必要があるといるでしょう。  米村先生は、東北大学在任中に「東北大学ボランティア支援室」の設置に尽力され、その運営にあたられてきました。講演では、東北大学ボランティア支援室の学生スタッフとして活動された保坂龍彦 (ほさか・たつひこ=東北大学医学部3年) さんからの発表も交え、その歩みをご紹介いただきました。 第2部:東北大学・東京大学の取り組み  第2部では東北大学・東京大学の学生がそれぞれ登壇し、大学におけるボランティア活動の取り組みと、参加する学生の意識などについてそれぞれ発表の後、相互に意見交換を行いました。会場の方からもご意見やご質問をいただき、予定時間を20分ほども超える白熱した議論が交わされました。 第2部の様子 (壇上左から冨田、佐藤、石井さん、小林さん)   東北大学からは、東日本大震災ボランティア支援室の学生スタッフ・石井雄太郎 (いしい・ゆうたろう=東北大学法学部2年) さんから、東日本大震災ボランティア支援室