【活動体験記:相馬市「寺子屋」1期A班(2015年5月9日〜10日)】

 私は今回初めて福島で学習ボランティアをした。正直、いろいろなことが衝撃でいまだに自分の中で整理がついていない。今回の体験で、私が感じたことを書いていきたいと思う。
 私は中三のころにテレビで震災を見ていたときから、「被災地にいかなくちゃ」とずっと思っていた。よく分からないが、被災地に行って、見て感じないと分からないことがたくさんあると思っていて。実際その考えは当たっていて、その場に行って考えることはたくさんあった。


 まず、なぜ東大生が学習ボランティアに行くのかということ。被災地支援においてはとかく被災者のためにという思いだけが先行しがちで、自分に何ができるのか自分にしかできないことはなんなんだろうと考える視点が欠けていた。1日目、2日目ともにもっと子供たちに対しなにか有効なことができたはずだな、と思う。たとえば、この寺子屋の目的は、相馬の子供たちが学習に対し興味をもつようになることなので、それに合わせて簡単な数学のクイズや教材に登場する実験をやってみるなど。事前準備が足りず、場当たり的に対応していく状態だったのが悔しい。今回、どのへんに質問が集中するのか、必要なものは何なのかがわかったので、またUTVCに応募して、もっと楽しく学習できる会になるよう準備をしたいと思った。


 次に、被災者支援ということを考えるときに上から目線になってないかということ。現地の方に、被災したあとの支援の話をうかがう機会があった。その話を聞いていて、やっぱり気持ちを想像することが大切なんだ、と感じた。被災地にいない私の側から見ると、メディアで知った取り組みでこれはいいなと思っているものであっても、実際現場にいる人から見るとぜんぜんだめ、ということもあって、自分の考えとのギャップにショックを受けた。今回、ボランティアにいくぞと意気込んでいた私はその強い思いとともに被災地の役に立つぞという上から目線で傲慢な思いを持っていたのかも知れない。役に立とうという思いより、現地の必要としているものを見極めてそれを現地の負担になるべくならないよう提供するという現実的な視点のほうが大切だと思った


 今回は自分はまだまだ至らないことを実感したが、嬉しいこともあった。1日目の生涯学習会館で仲良くなった子が将来の夢を話してくれたり、2日目のアートメゾンで数学が好きな子に出会い、嬉しくなってがんばって教えていたら「また来て数学教えて」と言われたり。


 後悔も嬉しさもひっくるめて、また相馬に行きたい、と強く思った。

(理科一類•1年)






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