【活動体験記:陸前高田市「学びの部屋」第6期B班(2015年2月24日~2月27日)】

岩手県陸前高田市の中高生向けの3daysの学習支援活動に参加した。僕は高田第一中学校で支援活動に当たっていた。

○参加動機

大学に入学してからいたるところで3.11の被災地へのボランティア派遣募集のチラシは目にしていたが、サークルやバイトが忙しいということを口実にこれまで参加することを避けていたが、今回運良く口実にするような予定も重なっていなかったので思い切って参加してみた。

○他の参加学生との関わり

正直、全く面識がない他の学生ボランティアと4日間一緒に生活し、支援に当たることを上手くできるのかとても不安だったが、そんな不安は杞憂に過ぎなかったことがすぐに分かり、彼らと過ごした時間は。今回、東大から参加していた学生は8人で学年は学部2年から修士2年まで、学部は法、経、教育、教養、工など多様な人が揃っていたが、みんなボランティアに参加しようと思うだけのことはあってか、相手の話を聴く姿勢があって自己開示が上手い人ばかりですぐに打ち解けることができた。

午前中の自由行動時間、陸前高田市の活動場所の中学校と遠野市の滞在先とを往復するバス車内や活動が終わってから夜遅くまで語り合った時間は忘れ難い思い出になった。教育、社会、経済、進路のことなど彼ら7人の視野の多様さ、見識の深さにとても刺激を受けた。彼らとは今回の活動にとどまらず、今後も付き合いを続けていきたい。

○支援活動に関して

教える勉強に関しては中学・高校の数学の標準レベルの数学の問題が中心だった。僕は塾講師や家庭教師としてのアルバイトの経験がなく、不安もあったが、実際に教えてみると勉強を教えること自体はそれほど難しくはなかった。

むしろ、学生ボランティアに求められていることは中高生に夢や目標を自覚させることだった。単に勉強を教えるだけなら、学習支援員の方々が既にその役割を果たしていた。大学生は学習支援員の方々よりも年齢的に中高生に近いお兄さん、お姉さん的存在として、中高生に対して自分の夢を語ることが求められている。

支援活動を行っていた中で、1人忘れられない子がいる。最終日に担当した高1の文系志望の女の子である。彼女は学びの部屋での経験を通して、人が環境の中でどう成長していくのかを興味を持つようになり、大学で社会学を学ぶことを志していた(震災という悲劇がなければ、学びの部屋も恐らくなかったわけで、それを思うとこれは皮肉のこととも思えるが、学びの部屋の活動がこうしたところにも結実していて、そうした価値ある活動に自分も参加できたことは嬉しかった)。僕自身の専攻(文化人類学)が、彼女の大学で志望する分野と近いこともあり、彼女の考えを聴きながら僕自身の専門について伝えた。数学の宿題の指導との時間配分が上手くできずに進路の相談に十分な時間を割けずもっと話してあげたいことがあったのが心残りであると同時に彼女には申し訳ないことをしたと思っているが、その短い時間の中でも彼女に少しでも刺激を与えられていたらと願うばかりだ。彼女に伝えきれなかった悔しさを晴らすためにも、またこうした学習支援プログラムに必ず参加したい。

(教養学部・4年)



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